イップス(yips)の外し方/RCMethod

クライアントさんたちのイップスを外せた経験から、原因とイップスを外すためにどうすれば良いか、書いていきます。即効性を求めるなら、カウンセリングをお申込みください。

実は私もイップスっぽい症状を抱えています

カウンセリングとトレーニングに忙しく、ずっと長らくフルートに触っておりませんでした。人前で演奏する時に著しくクオリティが落ちるので、音楽で大学を出たにも関わらず、早々にクラシック演奏を離れた事情がありました。イップスの場合、楽器を持たなければ症状が出ませんから、楽器に触らなければ、私の場合は人前で演奏しなければ、症状があることすら忘れて生きていられます。トラウマを外す理論は分かっていますから、他の人の症状は外してパフォーマンスアップを提供することもできます。

ずっと演奏していないので、もうそろそろどうせ下手くそになっているし、もう症状がなくなったかもしれないな、と思い、久々に楽器を引っ張り出してちょこちょこ吹いております。確かに指や舌の動きが悪くなっていますが、指がどう動かないか、細かく感じ取ることができるようになっていました。美音トレーニングという、音色改善のメソッドを構築していますから、どうしたら音色に艶が出るか、響きが増すか、筋肉をこうすれば良い、と答えは持っています。ですから練習する中で、昔より音色が良くなっているなと感じておりました。年齢を重ねて表現力も増しています。もしかして…と淡い期待を抱き、clubhouseで公開練習をしてみました。

結果は、全然ダメ。ひとりで練習している時は自由に演奏しているのに、ピコン、と誰かが入ってきたと気づいた瞬間、音が出なくなります。少し細かいパッセージに入ると頭が真っ白になり、意識が飛んでしまいます。

うむ。やっぱりか…。原因になっているトラウマは、分かっています。少し葛藤がありそうですが、外すことはできると思います。音楽にまつわるたくさんのトラウマはいくつか外してきたのですが、価値観と立ち位置が未整理なのは分かっているのですよ。トラウマを外すことに集中することもできるのですが、イップス専門カウンセラーを名乗っていますから、ひとつ自分の症状を観察しようじゃないかと思うに至りました。

そこでclubhouseでこまめに部屋を開いては、症状を晒しております。おもしろいことに、

◇いつもと同じように楽器を構えているはずなのに、全く音がイメージできない→スカーと音が悪くなる

◇急にイメージしていない指の動きが出る

◇唇に力が入らなくなり、高音が出せなくなる

◇汗をかく暑い部屋だけど、今まで楽器が当たる唇下には汗をかいていなかったのに、誰かが入室した途端に唇下に汗をかき、楽器が滑って固定できなくなる

などなど、「あれ?さっきまでちゃんと吹けてたよね?」と思う、おかしな症状がいっぱい出ます。自分を観察してみて、こんなにコントロールできなくなっちゃうんだ…と改めてイップスの大変さを感じています。めっちゃ焦るしストレスです。もうしばし自分の症状を観察してから外そうかな。外す際には、何が難しいのか、何をどう整理したのかも、お分ちしますね。

 

こんな私ですから、イップスを「気のせいじゃないの?」「気合で直せ!」「ただの練習不足だ」なんて言いませんよ。