正しさの向こう側にある自由
さて。自分のイップス症状を意識してから2週間ほど経ちました。その間、毎日フルートを吹いています。マジか。そして、症状がかなり改善しました。clubhouseで誰かが聞いている状態でも、イップスの症状でガタガタだった演奏から、ずいぶんブランクがあったけれどだいぶ良くなってきたんじゃない?と思えるほどに。
ブランクや練習不足のためにコントロールが不十分であることと、イップスの症状でアウトオブコントロールであることは全っっっっっ然違います。いやホント全然違うなと自分で思っています。今はただのブランク明けの感じになっています。ちなみに、ブランク明けで思うほど吹けないんだよな〜と思う緊張と、イップスでガクガクになる緊張も全く別物です。違いがわかるほどに、イップスの症状が外れました。
さて、ではどうやって外したのかをお分ちしましょう。
まず、私のイップスは、トラウマとメンタリティから来ていました。先生に怒鳴られたり、スリッパを叩きつけられたのはフラッシュバックで残っていました。これはトラウマです。間違ってはいけない、正しい音程で、私は音楽性が皆無だから、センスもないから、正確に、などなど音楽と演奏についての価値観、音楽と自分の関係についてトラウマでもありますが、間違った価値観が入っていました。これはメンタリティです。
怒鳴られたり否定されたりしたトラウマは、簡単に外せますし、今までも少しずつ外してきました。しかし、価値観が難しかったです。
クラシック音楽では美しさに正解があります。決まった型があり、その型の通りできるけれど必要があって崩しているのか、その型通りできずアウトオブコントロールで崩れたのか、違いは分かってしまいます。例えばどの調でも♭や♯が何個ついても同じように、均等、均質に全ての音をコントロールすることを徹底的に叩き込まれます。その上である音を強調したり音色を変化させたりします。もちろん好みや個性はありますが、それらは基本の様式美をクリアした先のこと。様式美を再現できないではお話にならないのは事実です。
「基準に到達していなければお話にならない」基準に到達していない私。これも事実です。ではどうしたら良いでしょう。
「基準に到達していなければお話にならない」→「基準に到達していないことは、悪いことではない」に置き換えることにしました。誰でも、最初から基準をクリアできるわけではありません。練習を積み重ねてクリアします。まだ途上にいるだけ。
技術が上がるほど、能力が上がるほど、自由になるのは事実です。上手くなるほど、制限がなくなります。そこを目指しています。でも、まだ途上なのです。
「基準に到達していない私」が指している「基準」は、音大の先生レベルです。で、多分私は今すでにかなり上手です。この上手の基準は、音楽を専門に勉強していない世の中の大多数の基準です。ヘタでもダメじゃないし、昨日より前進すれば良いのです。でも、誰に聴かせるでもなく、お金をもらう仕事には今していない状態で、前進する意味は笑。まぁイップス克服のためのデータ取りですね。あと、イップス外せました〜!という演奏が上手な方が説得力あるかなと。そんなわけで毎日ちまちま練習していますよ。
自分のメンタルとフィジカルを観察しながら、日々改善しています。
ミスしてもダメじゃない。コントロールできない音があってもダメじゃない。ただ、多くの人と競うとき、ひとつでも確実にコントロールできるものが多い方が「選ばれる」のです。選ばれたいのであれば、できない自分を否定するより、ひとつずつできることを増やす方が確実です。
このように、否定を肯定に変えていきます。結果、演奏はより良くなります。
いや〜長かった。
大学生の頃からだから、20年以上抱えていましたよ。やっとこ自由になったなぁ。
この記事を読むだけで自由になれる人もいるかもしれません。でも、トラウマは個人的なものなので、きちんと外した方が良いと思いますよ。
イップス外し専門カウンセリング
(必要があればトレーニングもプログラムします。その場合内容や回数が変わります)
120分 × 3回 ¥220,000-(税込)
4回目以降 1回 120分 ¥55,000-(税込)
診断/通常カウンセリング(オンライン)
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