イップス(yips)の外し方/RCMethod

クライアントさんたちのイップスを外せた経験から、原因とイップスを外すためにどうすれば良いか、書いていきます。即効性を求めるなら、カウンセリングをお申込みください。

音楽家のイップスと言われるジストニアについて

楽家の中にも、イップスのように自分の体が言うことを聞かなくなる症状があり、ジストニアと呼ばれています。以前、ジストニアの症状をお持ちの音楽家さんのカウンセリングをしたところ、その場で指の動きが改善したものの、次にお会いした時には「また症状が出て…」とすっかり元のジストニアに戻っていたことがありました。

ジストニアのきっかけは、やはりトラウマでした。しかも音楽とは関係ない内容でした。しかし、トラウマを外して一度動きが良くなったものの、また戻ってしまったのは何故でしょう。もう何年も前なので、当時はまだ分かっていませんでしたが、今なら間違った体の使い方で長い間反復練習をしたせいだろうと考えます。

ここから、私がイップスジストニアについてのほぼ確信となっている仮説を書きます。

インナーマッスルとアウターマッスルという言葉は聞いたことがあると思います。今はインナーマッスルをスタビライザー、アウターマッスルをモビライザーと呼び、さらに役割で分かれていきます。インナーといえば体幹というような誤解もあり、専門家向けでしたらここから先もスタビライザーとモビライザーで話を進めるところですが、読んでいただきたいのは悩んでいる人であって専門家ではないので、インナーとアウターで進めますね。

インナーは関節保持という役割が大きく、体を動かす(=関節を動かす)際に、関節軸がズレないよう、組織を挟み込んだりしないよう、支えてくれる働きをします。アウターは、スピードとパワーを司り、大きな動き、速い動きをする時に活躍する筋肉ですが、関節軸をズラす作用があります。なぜそうなるかは、筋肉が骨にどうくっついていて、筋肉が収縮した時に関節がどう動くかが分かると納得するのですがここでは省きます。つまり、インナーとアウターがバランスよく働き、動き出しの瞬間にインナーがキュッと関節を守り、アウターがその支えに乗って動くと、体は傷まずによく動くことができます。

さて、イップスジストニアは、このバランスが崩れ、インナーがよく働かなくなった状態も絡んでいるようです。インナーが働かなくなると、関節の支えが弱くなるので、フォームが崩れます。そこでインナーが持ち直してくれると良いのですが、なぜかそういう時、脳はアウターに指令を出してしまいます。アウターは過緊張を起こし、固くなってしまいます。力んで固くなった筋肉は動かしにくいですよね。それを無理やり動かそうとして、さらに力を加えることを繰り返すと、ある時神経がバカになってしまいます。

それで、全く意図しない動きが出てしまったり、力が抜けてしまうというカラクリです。

ということは、インナーが働かなくなったことによる不調を改善するには、インナーをしっかり起こしてやることが大事ですね。アウターをほぐしたり、脱力することには意味がありません。骨格コンディショニングが必要になります。トレーナーとしての経験から言うと、コントロールが効かない部分を改善するべく活性化させるターゲットとなるインナーは、よく患部から離れた場所にあります。つまり結局全身を整える必要があります。関節の噛み合わせや筋肉はカップリングモーションと言って連動するようになっており、その連動をきちんと出すと同時に、アンカップリングモーション(自然に連動しない動作)も組み入れて、関節可動域を目一杯使える状態を作る必要があります。

フィジカル面でのイップスジストニアの仕組みも結構難しいですね。

そして、メンタル面でのトラウマとの絡みです。トラウマは、心理面から体の動きに緊張を与え、動きに制限をかけます。緊張が加えられた状態を無理やり動かそうとすると、アウター優位になります。(インナーは知覚してコントロールするのに訓練が必要ですから。)そうすると、上記の通り、インナーが効かなくなり、アウターばかりががんばるループに入ります。

このループに入ってしまうと、カウンセリングでトラウマを外しても、インナーが動き出す訓練をしない限り、アウターががんばり続けてしまうので、すぐに元に戻るというわけですね。

イップスジストニアは、メンタルとフィジカル両方が複雑に絡み合って起きているケース、メンタルの制限がひたすら邪魔をしているケース、トラウマではないけれど焦りなどでフィジカルメインで起きているケースがあり、どのケースかをしっかり見極めて原因に合った対処をする必要があります。

つまり、イップスジストニアを扱うには、メンタルにもフィジカルにもかなり詳しい必要があります。メンタルに詳しいだけで、トラウマを外せない人ではダメです。アレが原因だったのかと分かっても、緊張が取れなくては意味がありませんから。フィジカルに詳しくても、ターゲットのインナーをきちんと使えているか見分けられるトレーナーでなくてはダメです。似てるけど違う筋肉を使った動きはたくさんあるからです。わー。かなり高度な技術が必要ですね。がんばろ。

 

イップス外し専門カウンセリング

(必要があればトレーニングもプログラムします。その場合内容や回数が変わります)

120分 × 3回 ¥220,000-(税込)

4回目以降 1回 120分 ¥55,000-(税込)

 

通常カウンセリング(オンライン)

60分 ¥13,200-(税込)

 

SkypeかZOOMで承ります。どちらかお持ちであればそれを、お持ちでなければアプリをインストールしてくだされば、あとはリンクをお送りしますので簡単です。

 

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https://rcmethod.jp/reserve/

※ご希望日時を第3希望までお知らせください。